車の買取査定額はどうやって決まる?じつは明確な基準がある

車を売ろうと思ったとき、誰もが気になるのが査定額ですよね。同じ年式・走行距離でも、お店によって10万円以上差が出るなんて話も珍しくありません。一体、査定額ってどうやって決まっているんでしょうか。買取店の裏側を少しだけ覗いてみましょう。

次にいくらで売れるか、そこが全て

買取店にとって、査定とは「この車を次にいくらで売れるか」を判断する作業です。買い取った車は中古車として販売されますから、人気のある車種やグレードなら高値がつきやすくなります。販売価格から経費や利益を引いた金額が、おおよその買取上限になるわけです。

販売価格の9割で買い取るケースもあれば、6割程度になることもあります。この差は、その車がどれだけ早く売れそうかにかかっています。売れ残るリスクが高いと判断されれば、査定額も控えめになるんです。

査定額を左右する主な要素

実際の査定では、以下のような項目がチェックされています。

項目 影響度 ポイント
年式 新しいほど有利、毎年1月1日に一斉に古くなる
走行距離 年1万km程度が目安、10万km超えると大きく下落
外観の状態 傷やへこみ、汚れの有無
内装の状態 シートの汚れ、ニオイ(タバコ・ペット)
エンジン・機能 異音やオイル漏れ、正常に動作するか
修復歴・事故歴 あると大幅ダウン、場合によっては買取不可

年式については、1月1日を境に一気に型落ち扱いになる仕組みです。年末に売却を考えているなら、年を越す前に済ませた方が賢明かもしれません。

見た目とニオイは想像以上に重要

意外と査定に響くのが、ニオイです。タバコのヤニ汚れやペットの毛、芳香剤の強い香りなどは、次の買い手にとってマイナスポイントになります。査定前には掃除機をかけ、消臭スプレーで対策しておくと印象が変わります。ただし、香料でごまかそうとするのは逆効果です。

傷については、無理に自分で直そうとしないこと。素人の補修は目立ってしまい、かえって評価を下げることがあります。泥汚れ程度なら業者側で洗車するので、そこまで神経質にならなくても大丈夫です。

10万kmを超えたら売れない?

走行距離10万kmは一つの節目とされていますが、必ずしも買取不可になるわけではありません。国内では敬遠されがちでも、海外向けの販路を持つ業者なら高値で引き取ってくれることもあります。日本車は海外で20万km以上走ることも珍しくないため、諦める前に複数社へ査定を依頼する価値はあります。

売るタイミングも金額を左右する

中古車の需要は季節によって変動します。特に狙い目なのは、以下の時期です。

  • 1月~3月:新生活シーズンに向けて中古車の需要が高まる、決算期で買取強化
  • 7月~9月:ボーナス時期と半期決算が重なり、業者側の買取意欲が上がる

雪国で四輪駆動車が高く売れるように、地域や季節によっても需要は変わります。全国展開している大手なら販路が広いため、地域差の影響を受けにくいでしょう。

同じ車でも業者によって差が出る理由

買取額が店によって違うのは、それぞれが持つ販売ルートや在庫状況が異なるからです。ある店ではすぐ売れる人気車種でも、別の店では在庫過多で敬遠されるかもしれません。だからこそ、複数の業者に査定を出して比較することが大切なんです。

エンジンに不調がある車でも、得意分野とする業者なら意外な値段がつくこともあります。諦めずに探してみる価値はありますよ。

結局、高く売るコツって何?

査定額の決まり方を知ったところで、実際に高く売るためのポイントをまとめておきます。

  • 複数の買取業者に査定を依頼する(最低でも3社以上)
  • 売却時期を見極める(1~3月、7~9月が狙い目)
  • できる範囲で清掃しておく(特にニオイ対策)
  • 年末の売却は避ける(年明けに年式が古くなる)
  • 走行距離が10万kmを超える前に動く

車を売るとき、査定額は一つの基準に沿って決まります。でも、その基準の中でどれだけ高く売れるかは、ちょっとした工夫と情報収集次第です。愛車を少しでも高く評価してもらうため、焦らず比較検討してみましょう。

関連ページ