車を高く売るためのベストなタイミングはいつなの
車を手放したいと思ったとき、できるだけ高値で売却したいと考えるのは自然なことです。ただ、売る時期やタイミングを間違えると、同じ車でも査定額に差が出てしまうんですね。では、実際にどの時期がベストなのでしょうか。
年間で車が高く売れやすい時期
中古車市場には年間を通じて需要の波があって、それに合わせて買取価格も変動します。特に買取店が在庫を確保したがる時期は狙い目といえるでしょう。
1月から3月が最も高値を期待できる
最も狙い目とされているのは1月から3月です。この時期は自動車業界の決算期にあたり、中古車需要も高まるため、買取店が積極的に仕入れを行います。
4月の新生活シーズンに向けて車を購入する人が増えるので、その前に在庫を確保しておきたいわけです。
8月から9月も注目の時期
次に高値が期待できるのは8月から9月にかけて。この時期は買取業者の中間決算期と重なるため、やはり買取額が上昇しやすくなります。また、夏のボーナスで車を買い替える人が増えることも要因の一つです。
| 時期 | 特徴 | 高く売れる理由 |
|---|---|---|
| 1月~3月 | 決算期・新生活準備期 | 需要が最も高まり、在庫確保のため買取強化 |
| 8月~9月 | 中間決算・ボーナス時期 | 購入者増加と業績アップのため買取に積極的 |
| 4月・年末 | 需要低下時期 | 閑散期のため高値は期待しにくい |
ただし、高く売れる時期を待っているうちに車の価値が下がってしまうこともあります。中古車の価値は基本的に「1日でも新しい方が高い」ため、あまり待ちすぎるのも考えものです。
時期以外で考えるべき売却のタイミング
季節だけでなく、車の状態や維持コストの観点からも売却のタイミングを見極めることができます。
車検前に売却するメリット
車検は2年に一度の大きな出費です。車検を通してから売った方が査定額が上がると考える人もいますが、実際には車検費用分ほど査定額が上昇することはほとんどありません。
軽自動車で6万円から12万円、普通自動車なら7万円から20万円ほどかかる車検費用を考えると、車検前に売る方が経済的といえます。
走行距離が大台に乗る前
走行距離が一定の数字を超えると、査定額は大きく下がります。軽自動車なら8万km、普通車なら10万kmが目安です。この数字に近づいてきたら、早めの売却を検討した方がよいでしょう。
モデルチェンジ前の売却
新型モデルが発売されると、旧型は型落ちとして価値が下がります。愛車の車種にモデルチェンジの情報が出た場合は、発売前に売却することで価値の低下を避けられます。
- 車検切れの3ヶ月前までに売却を検討する
- 走行距離が大台に乗る前に査定を受ける
- モデルチェンジ情報が出たら早めに行動する
- 自動車税の課税前(3月末まで)に手続きを完了させる
タイミングだけでなく売り方も重要
いくら良いタイミングで売却しようとしても、売却先の選び方を間違えると損をする可能性があります。
買取店とディーラー下取りの違い
ディーラーで新車購入と同時に下取りに出す人は多いですが、実は買取店の方が高値で売れる傾向があります。中古車買取店はディーラーよりも中古車市場に敏感で、他店との競争もあるため高額を提示しやすいんですね。
複数社の見積もり比較が基本
車の買取相場は店舗によって異なることがあります。手間はかかりますが、複数の買取店で見積もりを取って比較することで、より高い査定額を引き出せる可能性が高まります。
ただし、圧倒的に高く買い取る店というのは存在しないので、2~3社程度の比較で十分でしょう。
| 売却方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 中古車買取店 | 査定額が高めに出やすい、販路が広い | 複数社を比較する手間がかかる |
| ディーラー下取り | 手続きが簡単、購入と同時に完結 | 査定額は低めになりがち |
| 個人売買・オークション | 中間マージンが少ない | トラブルのリスクが高い |
個人売買やオークションは高値で取引できる可能性もありますが、金銭トラブルやクレームのリスクが高いため、安全性を考えると買取店での売却が無難です。
査定額を上げるために今すぐできること
売却のタイミングが決まったら、少しでも査定額を上げるための準備をしましょう。
車内外の清掃は必須
査定士に良い印象を与えることは大切です。簡単な洗車や車内の掃除、消臭を行うだけでも「大切に扱われてきた車」というイメージを与えられます。タバコやペットの臭いは特に減点対象になりやすいので注意が必要です。
純正パーツや付属品を揃える
購入時に付いていた取扱説明書、整備手帳、スペアキーなどの付属品は査定額アップにつながります。また、純正のナビやETCといったオプション品も評価されやすいため、取り外したものがあれば用意しておきましょう。
- 軽い傷は市販の研磨剤で目立たなくする
- 大きな傷や凹みは修理せずそのまま査定に出す
- 車内を掃除機で清掃し、脱臭剤で臭い対策をする
- 取扱説明書やスペアキーなどの付属品を揃える
- 純正オプションは積極的にアピールする
結局のところ、車を高く売るためには時期やタイミングも大切ですが、それ以上に「早めの決断」が重要です。迷っている間にも車の価値は日々下がっていきますから、売却を決めたらできるだけ早く行動に移すことをおすすめします。